FTPとは何？初心者向けに詳しく解説！IT業界で必須の知識を手に入れよう！

#IT技術

20 November, 2023

FTPとは何か

FTP(File Transfer Protocol)は、その名の通り「ファイル転送プロトコル」のことを指します。コンピューターネットワークにおいて、ファイルの転送を行うためのプロトコル（通信規約）の一つです。このFTPを使うことで、インターネット上の異なるコンピューター間でファイルを転送することが可能となります。 FTPは主に2つの部分で構成されています。一つは「クライアント」、もう一つは「サーバー」です。「クライアント」はユーザーが利用するPCやスマートホンなどを指し、「サーバー」はインターネット上に設置された大きなデータ保管用のコンピューターを指します。この2つがネットワークを介して接続され、データの転送が行われます。このFTPの利点の一つに、大きなファイルデータも高速に転送できるという点が挙げられます。またFTPは、一度に複数のファイルを転送することもできます。これにより、効率的でスムーズなデータのやりとりを可能としています。 FTPはTCP/IPと呼ばれる通信規約の一部であり、インターネットの基盤となる技術です。TCP/IPは、通信経路が切断された場合でもデータの送受信を保証する能力があり、FTPもその特性を引き継いでいます。そのため、通信状態が不安定でも高い信頼性でファイルを転送することができます。また、FTPは通常ログインにユーザー名とパスワードが必要なため、一定のセキュリティとプライバシーを保つことが可能です。ただし、通信内容自体は暗号化されませんので、セキュアな情報転送のためにはFTPSやSFTPなど、SSL/TLSなどで暗号化したセキュアなFTPの利用をおすすめします。以上がFTPの概要です。一見、専門的で難しく感じるかもしれませんが、その実態は我々の身近なインターネット生活に欠かせない存在となっています。次の節からは、このFTPの更に詳しい知識についてご紹介します。

IT業界におけるFTPの意義と重要性

FTPの重要性は、その使いやすさと汎用性にあります。簡単に言うと、FTPを使用することで、インターネット上のどのコンピュータからでも、ほぼ任意の種類のファイルを特定のサーバーに送信することが可能になります。 IT業界でのFTPの用途は非常に多岐に渡ります。例えば、Webサイトの開発時には、開発者が作成した画像やHTMLファイルをWebサーバーにアップロードするためにFTPが頻繁に利用されます。これによって、一つ一つ手動でアップロードする手間が省け、効率的な作業が可能となります。また、バックアップなど大量のデータを定期的に保存しなければならない場合、FTPの自動化スクリプトを使用して転送タスクをスケジューリングすることができます。これにより、時間を指定してファイル転送を自動実行するなど、一連の作業を省力化することができます。さらには長年に渡って増加トレンドにあり、現在では社会インフラの一部とも言えるビッグデータの取り扱いにおいても重要な役割を果たしています。大量のデータを効率的に転送するためにFTPは活用されています。またIT業界内だけでなく、一般の企業においてもFTPは重宝されています。例えば、社内のファイル共有や外部のパートナーとのファイル交換など、FTPはさまざまなビジネスシーンで活用されています。しかしながら、セキュリティ面での懸念があります。前述の通り、FTPの通信は基本的に平文で行われ、内容が第三者に傍受される危険性があります。そこで情報セキュリティを確保するために、FTPSやSFTPといった暗号化技術を使用したFTPが必要となります。これにより、送受信する情報の途中で漏洩することを防ぐことができます。以上のように、IT業界ではFTPがファイル転送において不可欠な役割を果たしています。一方で、セキュリティ面での懸念もあるため、その適切な運用管理が求められます。次の節では、さまざまなFTPソフトの種類とその選び方についてご説明します。

FTPの基本的な知識

FTPの基本的な知識を学びましょう。まず、FTPはFile Transfer Protocolの略で、その名の通りファイル転送を行うためのプロトコルです。プロトコルとは、コンピュータ同士がデータをやり取りする際のルールや手順の一種で、FTPはそれを指定するために用いられます。 FTPはクライアント-サーバー型のモデルを使用しており、クライアント（通常はユーザーが使用するコンピュータ）はFTPサーバーに接続し、ファイルをアップロードやダウンロードします。つまり、データは常に2つのコンピュータ間で移動します。送信元のコンピュータから受信するユーザーがダウンロードするファイル、または受信元のコンピュータから送信するファイルをアップロードするためのモデルです。一般的に、FTPセッションは2つの接続を通じて行われます。一つはコマンド用の接続で、FTPクライアント（FTPを利用するためのソフトウェア）がサーバーに対して命令（コマンド）を発行するためのものです。もう一つの接続はデータ用の接続で、これは実際のファイル転送が行われるチャネルです。 FTPは可搬性、つまり様々なデバイスやオペレーティング・システムで利用することのできるプロトコルとして広く適用されています。そのため、Mac、Windows、Linux等、多種多様な環境下でのファイル転送に対応することができます。また、FTPはアクティブモードとパッシブモードと呼ばれる2つの動作モードを持っています。アクティブモードは、クライアントがデータ接続のためのポートを開き、サーバに接続を指示します。パッシブモードは、サーバがデータ接続のためのポートを開き、クライアントに接続を指示します。セキュリティ面での制限やファイアウォール越えのために、これらのモードが使い分けられます。 FTPを使うためには、FTPクライアントソフトウェアが必要です。これはFTPサーバーとの通信を可能にし、ファイルをアップロードやダウンロードするためのインターフェースを提供します。一般的なFTPクライアントソフトウェアにはFileZillaやCyberduckなどがあります。また、いくつかのWebブラウザも基本的なFTP機能を持っています。以上がFTPの基本的な知識です。この知識を元に、次の節ではFTPの構造と動作について詳しく解説します。

FTPの構造と動作の原理

FTPの動作の原理とシステム構造を理解するためにまず重要な点は、FTPがTCP/IPベースのプロトコルであるということです。つまり、コンピュータネットワーク上でデータ転送を実現するための一定の通信規格に従っています。TCP/IPはTransmission Control Protocol/Internet Protocolの略で、データの送受信手順を定めた規格を表します。この規格により、FTPはコンピュータ間の通信が可能となり、データの送受信がスムーズに行われます。 FTPの最も基本的な動作原理は、クライアント（通常はユーザーのコンピュータ）がFTPサーバーに対して、接続要求を行い、 FTPサーバーがこれを受け入れるというものです。接続が確立されれば、クライアントからサーバへのデータ転送が開始されます。但し、FTPは通信時に二つの異なるチャネルを使用します。一つはコマンドチャネルと呼ばれ、クライアントとサーバ間での指示や情報のやり取りを行います。もう一つはデータチャネルと呼ばれる部分で、実際のファイルの送受信を行います。 FTPでは制御コネクションとデータコネクションの2つの通信チャネルを使用するのが一般的です。制御コネクションはクライアントとサーバー間のコマンドやレスポンスの送受信を行い、これが確立されると次にデータコネクションが確立されます。データコネクションではアップロードやダウンロードなど、実際のファイルの転送が行われます。また、FTPでは先述のアクティブモードとパッシブモードという二つの転送モードが存在します。アクティブモードでは、クライアントが制御コネクションでデータ転送のポート番号をサーバーへ送信し、サーバーがそのポートに対してデータコネクションを確立する形となります。逆に、パッシブモードでは、サーバーがデータ転送のポート番号をクライアントに対して送信し、クライアントがそのポートへ接続してデータ転送を行います。さらに、セキュアなデータ転送を実現するためのFTPであるFTPSやSFTPといったプロトコルも存在します。これらはFTPの転送プロセスに暗号化を追加し、データの安全性を高めるために利用されます。それぞれのFTPのプロセスを理解することで、FTPの真価を理解し、適切なFTPソフトを選択し利用することが可能となります。対応する動作モード、セキュリティ面での考慮、そして操作感も含めてFTPの動作の原理と構造を理解しましょう。

FTPソフトの種類と選び方

FTPソフトはFTPサーバーへの接続やファイルのアップロード・ダウンロードなど、FTPに関連する主要な操作をサポートするツールです。FTPソフトは数多く存在し、それぞれに特色や異なる機能があります。FTPソフトを選ぶ際は用途に合ったものを選び、より効率的な作業を実現しましょう。 1. FileZilla 乃木坂や広く使われているFTPソフトのひとつがFileZillaです。FileZilaは無料で利用可能なオープンソースのFTPソフトウェアで、Windows、Mac、Linuxで利用可能です。FileZillaはFTPSとSFTPに対応していて、安全にファイルを転送できます。利用インターフェースもシンプルで、初心者にも扱いやすいです。 2. WinSCP FTPだけでなく、SCP（Secure Copy Protocol）、SFTP（SSH File Transfer Protocol）にも対応しているのがWinSCPです。WinSCPはWindows専用のソフトウェアで、GUI（グラフィカルユーザーインターフェース）とCUI（コマンドラインインターフェース）の両方に対応しています。これにより、初心者から上級者まで様々なユーザーに対応できるようになっています。 3. Cyberduck MacとWindows両方に対応し、多機能ながらもインターフェースが洗練されているCyeberduckも人気のFTPソフトです。CyberduckはFTPのほか、SFTP、WebDAV、Amazon S3、OpenStack Swiftなど多種多様なプロトコルに対応していて、さまざまなユースケースに対応します。 4. FTP Rush FTP RushはFTP/FXP/FTPS/SFTPの全てに対応し、特にFTPやFXPを高速で安全に転送できる特徴を持ったFTPソフトです。ドラッグ＆ドロップ機能やタスクスケジューリング機能も備えており、今まで以上にFTP操作を効率化できます。以上のFTPソフトは無料で使用することができますが、商用や企業向けの有料ソフトも存在します。有料ソフトではさらなるセキュリティ対策や機能を提供しており、大規模なファイルのやりとりや多くのユーザーを管理する必要がある場合に有用です。 FTPソフトを選ぶ際はその機能、インターフェース、セキュリティ対策などを理解し、自分のニーズに合ったソフトを選ぶことが重要です。また、使用するFTPソフトは定期的にアップデートし、セキュリティリスクの低減やパフォーマンスの向上に努めましょう。

FTPの具体的な使い方と設定方法

FTPの具体的な使い方を説明する前に、ここで重要なのは、FTPは「ファイル転送プロトコル」であり、インターネットを通じて2つのコンピュータ間でファイルを送受信するための手段だということです。主にウェブサイトの開発や管理に使用されるほか、大容量のデータを送信するのにも適しています。では、具体的にFTPを使用する手順について詳しく見ていきましょう。 FTPの主な操作は主に2つ、アップロードとダウンロードです。アップロードはローカル（自分のパソコン）からFTPサーバーへのファイル転送、ダウンロードはFTPサーバーからローカルへのファイル転送となります。 FTPの操作は、FTPソフトを介して行われます。前述したFileZillaを例にとりますと、まずはFileZillaを起動し、「ホスト」、「ユーザ名」、「パスワード」、「ポート」をそれぞれ入力します。これらの情報は、FTPを提供しているウェブホスティングサービス等から取得できます。すべての情報を正確に入力したら、「接続」ボタンをクリックしてFTPサーバーと接続します。接続が正常に完了すると、FileZillaの画面は四分割され、それぞれが特定の機能を果たします。意味を理解すると、操作が楽になります。 1. 'ローカルサイト'：自分のPCのフォルダ構造が表示されます。 2. 'リモートサイト'：接続したFTPサーバーのフォルダ構造が表示されます。 3. '転送キュー'：ファイルのアップロード・ダウンロードの進行状況が見られます。 4. 'メッセージログ'：接続やファイル転送の結果が表示されます。例えば、FTPサーバーにファイルをアップロードする操作は、'ローカルサイト'でアップロードしたいファイルを右クリックし、「アップロード」を選択するだけです。ダウンロードもアップロードと同様、'リモートサイト'にある必要なファイルを右クリックし、「ダウンロード」を選択するだけです。とはいえ、基本的にFTPはユーザーの誤操作が直接サーバーに影響を与えるため、初心者は慎重に操作することをおすすめします。また、ファイルのアップロード・ダウンロード以外にも、ディレクトリの作成や移動、ファイルの名前変更、ファイルの削除などの基本的なファイルの操作もFTPで行うことができます。これらの基本的な操作方法を前提に、これからFTPに慣れていけば、より複雑な操作も学ぶことができるでしょう。しかし、一般的なユーザーが必要とするFTPの機能は、大抵は上記で紹介したもので十分です。 FTP操作が終了したら、FileZillaの右上の「切断」ボタンをクリックして接続を切断します。

FTPを利用する上での注意点

FTPを利用するには、以下に述べるいくつかの注意点を念頭に置くことが重要です。 1. セキュリティ上の問題: FTPは元々セキュリティ上の配慮がなされていないプロトコルです。つまり、FTP通信は原則として暗号化されず、送受信されるデータは途中で第三者に傍受される可能性があります。フレームワークのようにパスワードを含む認証情報を送信する際など、セキュリティが要求される状況ではFTPではなく、暗号化された通信を可能とするSFTP(Secure FTP)やFTPS(FTP Over SSL)を使用することを強く推奨します。 2. ファイルの取り扱い: FTPによる作業中は削除や上書きが即時反映されます。そのため、重要なファイルを変更する前には必ずバックアップをとり、更にそのバックアップの確認を行うことが必要です。また、ファイル名の変更や、ディレクトリの移動も自由に行うことができますが、これらの操作は注意深く行う必要があります。 3. アクセス権の考慮: FTPではファイルやディレクトリに対するアクセス権も管理します。複数人で共有して使用する場合、ファイルやディレクトリの所有者とアクセス権を設定することで、他のユーザーが意図せず高度な操作を行うことを防ぐことができます。 4. ネットワーク負荷の考慮: 大量のファイルを一度に転送すると、ネットワーク負荷が高まり通信速度が低下する恐れがあります。時間を分散して転送したり、必要なファイルだけを転送する等、ネットワーク環境を考慮した操作を心掛けることが必要です。 5. ファイアウォールとの兼ね合い: FTPは特定のポートを利用しますが、そのポートがファイアウォールによってブロックされているとFTPサーバに接続できません。そのような場合、ファイアウォールの設定を変更するか、別の通信手段を検討する必要があります。以上のような注意点を押さえつつFTPを利用することで、効率的かつ安全にファイルの転送が可能となります。FTPはシンプルながら非常に強力なツールであり、その機能を最大限に活用するには、基本的な知識と注意点の理解が不可欠です。

まとめ・FTPを理解し、使いこなそう！

本記事では、FTP(File Transfer Protocol)について初心者でも理解できるよう、その意義、重要性から細かい設定方法まで解説しました。FTPとは、一言で表すと、ネットワーク上に存在するファイルを送受信するための通信プロトコルであり、多くのIT作業では欠かせないツールとして活用されています。 FTPは、サーバ間やパソコンとサーバ間での大量データのやりとりを効率的に行うことができるため、ウェブサイトの制作や運営、データ分析、データバックアップなど、様々な場面でその力を発揮します。また、FTPソフトを利用すれば、知識レベルに関わらず、直感的にファイルのアップロードやダウンロードが行えます。だからといって、安易に使えばいいというわけではありません。FTP技術は基本的にセキュリティ機能を持っておらず、ファイルの取り扱いやアクセス設定にも注意が必要です。変更や削除が即座に反映されることや、ファイル名の変更、ディレクトリの移動が自由でもあることを頭に入れ、作業を行う前のバックアップや確認を怠らないようにしましょう。フレームワークのようにパスワードを含む認証情報を送信する際やお金に関わる情報を扱う時など、セキュリティが求められる場面では、SFTPやFTPSのような暗号化技術を使った通信を利用しましょう。また、ファイアウォールの設定やネットワーク負荷の考慮なども重要です。FTPのポートがブロックされていたり、一度に大量のファイルの転送により通信速度が低下する事態を避けるためにも、これらの点を理解しておくことが求められます。一般的なウェブブラウザよりも機能が限定されている面はありますが、FTPはシンプルな操作感が魅力であり、短時間で大量のファイルを転送する際にはその利便性を十分に発揮します。初心者の方でも理解しやすいように解説しましたが、より深く学びたい方や実際にFTPを使ってみたい方は、ネット上には数多くのチュートリアルや学習リソースがあるので、是非活用してみてください。これまでの記事を通して、FTPの基本的な仕組みや使い方、そして注意点を理解し、適切に利用していただきたいと思います。安全かつ効率的にFTPを活用するためには、これらの知識と注意点の理解、そしてそれらを実際の操作に活かすことが重要です。以上、FTPを理解し、使いこなすことで、あなたのIT作業がよりスムーズで効率的になることを願っています。